#48 なぜ健康の為にウエイトを用いる運動が必要なのか。
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人間は歩く時にヒザにかかる負荷は体重の3倍と言われ、階段の昇り降りでは5〜8倍の負荷がかかります。
股関節にかかる負担も大きく、歩行時もヒザと同じく3〜4倍の負荷がかかります。
例えば60kgの人は歩くだけで股関節からヒザにかけて180〜240kgの負担がかかっていることになります。
じゃあ運動やトレーニングにおいて体重の3〜4倍の負荷は必要か?というと、ほとんどの人の場合、必要ありません。
例えば180kgでスクワットなんて、長年のトレーニング実践者でもクリアできる人はひと握りです。健康の為にと運動を考えてる人にはリスクにしかなりません。
そこで、運動歴が浅い人はまずはトータルで体重の3〜4倍の重量を目指して運動すると良いでしょう。例えば、体重60kgの人は重さ25kgで10回行えば250kg分の運動量になります。20kgなら12回で240kg分の運動量です。
この運動量を3セットこなしていく。
できるようになれば、日常生活レベルの体力はつくでしょう。まずはこれが安定してクリアできるようになってきて基礎体力がついてきてから、
・筋力向上
・競技力向上
・体力向上
・ボディメイク
それぞれの目標に合わせて適切に負荷を変化させていきます。
姿勢の歪みが気になる人、運動や日常でどこかに痛みが出る人は要注意
下の図は、正常な状態の脚と、O脚の場合にかかる負担の数値です。
O脚の歩行時の負荷は冒頭で説明した負担に更に4倍、余計な負荷がかかってしまいます。
最近問題になっているスマホの見過ぎからくる肩首痛、本当に多くなってきています。
下の図は、アタマの向きからくる首肩へのストレスです。
アタマの重さは4〜6kg、少し傾けるだけでも首の骨で支える負担は倍増します。駅やカフェなどでスマホを使っている人を見るとだいたい30度、40度くらい傾いてる人が多いと感じます。
O脚と歩行、肩首で例を挙げましたが、腰痛や股関節痛なども同様に姿勢が歪んでいることで日常生活でかかる負荷が正しく分散せずに、1点に集中してしまうことで慢性疲労や痛みに繋がっています。
このような歪んだ姿勢のまま運動、トレーニングをするとどうなるか。
もうわかりますよね。
歪みをさらに助長させてしまったり、負荷がかかり過ぎた分の筋肉や関節を痛めたりしてしまいます。
トレーニングで重さ(負荷)をかけた分だけ、リスクが高くなってしまいます。
【重力に負けない抗重力筋をつくる】
そもそもなぜ姿勢が歪んでしまうか。
それはカラダの筋力が衰えてしまうことで姿勢を保てなくなってしまうからです。
全身を支えている筋肉を「抗重力筋」と言います。
重力に負けないように身体を常に支える働きをしてくれている筋肉なのですが、加齢や日常生活での不活動によって筋力はどんどんと衰えて行ってしまうのです。
- 疲れやすい
- 身体の特定の部位に痛みがある
- 肩コリ
- 腰痛
- 膝痛
さまざまな身体の不調を引き起こしてしまうのが姿勢の歪みで、その根本的な原因は抗重力筋の衰えからきていることが非常に多いです。
それを裏付ける様に、抗重力筋を鍛える運動を行うとこれらの不調や姿勢の歪みが改善していくケースがほとんどで、実際私の指導を受けた方でもこのような良い変化を感じてくれている人が非常に多いのです。
【抗重力筋を鍛えるには】
抗重力筋を鍛える運動はさまざまです。
特に筋力低下が著しい人や高齢者など、その方の現状に合わせた運動をプログラムすることは前提ですが、ある程度の負荷抵抗(レジスタンス)を用いた運動を行うことが効果的です。
日常生活での身体活動よりも少し強度が強めの運動が必要になります。なぜなら、例えばつまづいた時にとっさに出す足や手には自分の全体重以上の重さ(負荷・衝撃)がかかってきます。
そのため、自分の体重で行う運動だけではとっさの時に自分のカラダをケガから守れない可能性があります。
日常生活で予期せぬタイミングで起こる「もしも」のときに、とっさに危機回避をするためにもやはりしっかりとした筋力が必要になるのです。
そのため、ダンベルトレーニングやマシントレーニングなど負荷のかかる運動を行い筋力を向上させておくことが重要になります。
【まとめ】
自分の姿勢の歪み、筋バランスの調整をして動きの偏りやクセを整えた上で運動することは最重要ポイントです。
中々自分のクセや姿勢の歪みは、自分ではわからないもの。スマホのムービーで動作の確認をするのも良いですが、それでも解決しない場合、またなかなか望む変化が得られていない場合。
カラダの動かし方、正しいトレーニング方法を習い事に通うイメージで、パーソナルトレーニングを体験してみることをオススメします。
自転車の乗り方を覚えたら一生忘れないのと一緒で、カラダの動かし方は覚えれば一生モノです。
姿勢の歪みやカラダの動かし方のクセを少しずつ正して5年後、10年後のカラダを今から作り始めましょう。
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